第117回 2006/11/13
曜日の夜、家の二階の窓を開けたら、眼下を足早に駆け去る動物を見ました。今年の1月以来、久しぶりに目にした狸の姿でありました。多摩は、街中でも狸が棲息しているのです。これが熊だったら、大騒ぎですが。今年は、熊が人里へ降りてきて被害を及ぼす事件が、やたらと起こっております。熊自身も、列車にひかれたりして、被害に遭っております。山にいられない理由でも、あるんでしょうか? 動物の異変が起こると、なんだか不安になりますね。ウチの猫は、何ら異変を感知することなく、のんきに寝ておりますが。動物観察が好きな多摩の椋鳩十ことスマイリー井原でございます。

 今年の1月(第74回)に初めて狸を目撃した事を書いたときのメイン記事は、柳家喬太郎師匠との初共演でした。今回もまた、師匠と共演させて頂いた直後の目撃です。狸と喬太郎師匠、セットで御縁があります。そういえば、あの、ちょっと小太りな感じ、ムクムク・フサフサっとした毛の感じ、化ける=演じるという超能力、驚くほどの共通点が! もしかして、喬太郎師匠は、狸なんではなかろうか!? 今回も、ものの見事に会場を化かしてくださいましたもの。あの優れた芸の力は、野生の力なのではないだろうか!?

 というワケで、7日(火)は、有楽町「よみうりホール」で、「違いのわかる大人の笑タイム」と題して行われたステージに出させて頂きました。第1部は落語、第2部は演芸で、それぞれ3組ずつの出演です。出演順で、落語は、ミッキー亭カーチス師匠、喬太郎師匠、桂米助師匠のお3人、演芸は、粋曲の柳家紫文師匠、漫談の南州太郎先生、そしてペーソスです。哀愁おやぢが、このメンバーで、トリを取っちゃって、良いんですかね? 良いんですかねどころか、本当にそうしちゃったんですが。ド緊張しましたよ、久しぶりに。

本番中にステージ上から演奏曲
1:女の一夜干し
2:おやぢいらんかえ〜
3:甘えたい
4:涙腺歌
5:霧雨の北沢緑道
アンコール
6:モッタイナイ

 BBSにルーシー石橋さんが「島本さんがちょっとあがってみえたのは気のせいですかね」と書いてくださいましたが、気のせいではありません。ご慧眼の通りです。開演前、お見えになったミッキー・カーチスさんにご挨拶したら、「お前らがトリなんだって?」と一言。それだけで、島本さんはビビってしまい、ただでさえ丸い背中が、ますます丸くなってしまいました。それを癒してくださったのは、同じ楽屋だった柳家紫文師匠です。紫文師匠は、前にご一緒させて頂いたことがあって、明るく気さくな方なので、色々話しかけてくださり、それで少し、哀愁おやぢの背中もシャンとしたのです。それから、南州太郎先生とも同じ楽屋を使わせて頂いたのですが、腰が低くて、とても優しい方でした。ペーソスの二人も、子供の頃からテレビで見ていた芸人さんです。ぜひ記念写真を、とお願いして、撮らせて頂きました。嬉しそうでしょ? そんなこともあって、久しぶりの大ステージ、なんとか務めることができました。ご来場くださった皆様、ありがとうございました。
南州太郎先生と記念写真

 さて、19日(日)は、下北沢KOMPALでの定期ライブです。「よみうりホール」の楽屋に、KOMPALからお花が届いていました。大きな盛花です。このご恩返しも含めて、がんばりたいと思います。そして、翌20日(月)には、新宿「LOFT」で、スエイさんプレゼンツの「イエス!スエイ(ガンから)復活ナイト」という合同ライブがございます。ガンの手術を終えてわずか1ヵ月のスエイさんが、どれだけサックスを吹けるのか?

KOMPALからお花いただきました

「医者には、今吹いたら腸が飛び出すから止めろって言われてるんだけどね」と本人は言っております。大丈夫か!? ま、ムリしない程度にやっていただいて、後は我々が盛り上げますよ……盛り上げるのは、苦手ですが。大きなライブハウスですので、大勢来て頂いても大丈夫です。ぜひお越しください!

 それでは、今週も、夢の実現へ向けて、頑張っていきましょう!