第108回 | 2006/09/11 |
前回、「夏はとっくに終わったぜ!」と書きましたが、相変わらず暑いですね。昼間、ウチの猫が、床に伸びて、難しい顔をして寝ていました。ところが、夜になると一転、秋の虫が一斉に鳴き始めて、涼しい風が!……そんなに涼しくもないかな。ともかく、秋です。「読書の秋」と言いますので、文学的に参りましょう! 文学士のスマイリー井原でございます。 さて、先週は、ペーソス活動はございませんでした。秋寒し。やることがないので、お酒を呑みながら読書をしておりました。「風の影」という小説が、とても面白いんですよ。1945年からスタートする、バルセロナを舞台にした、推理あり、恋愛あり、歴史あり、色々な要素のつまったビルドゥングス・ロマンです。カルロス・ルイス・サフォンというスペイン人の作品で、世界37カ国で翻訳が出ていて、世界で500万部も売れているそうです。内容をちょっとだけ紹介すると……ダニエルという少年が、10歳のある日、お父さんにバルセロナの旧市街にある「忘れられた本の墓場」という、巨大な図書館みたいな所へ連れて行かれるんですよ。お父さんは古書店を経営しているんですが、息子に跡を継いでもらいたくて、そのための儀式として、そこから1冊だけ本を選び出して、それと一生付き合っていくように因果を含めるワケです。ダニエルは、導かれるように、1冊の本と出合います。それが、フリオ・カラックスという無名作家の「風の影」という小説だったのです。ダニエルは、カラックスに興味を持って、少しずつ調べていくうちに、謎が謎を呼び、命を狙われるような危機に陥って……。ああ、上手く説明できない。でも、本当に面白いんです。集英社文庫で、上下2巻で出ています。こう書くと、宣伝目的かと思われそうですが、そんなことはありません。本当に、ホントに、面白いんです! 読書好きな方、ぜひ、ご一読ください。何なら、貸してあげますよ。 というワケで、ペーソスに何ら関係ないことを書いてしまいましたが、たまには良いですよね? 来週は、下北沢KOMPALでの定期ライブがありますので、きっちり活動報告をいたします。定期ライブのスケジュールが、先月から、毎月第3日曜日に変わりましたので、ご注意ください。時間も少し早くなって、19:00からです。よろしくお願い申し上げます。 それでは、「読書の秋」、良い作品に出合って、有意義に過ごしましょう! |
読 書 の 秋 で す よ ! |
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