10/22(金)フジテレビ「音箱登竜門」出演レポート
(O.A.11/29深夜)
 初のTV出演、しかも今期視聴率3冠王達成確実のフジテレビです! こんな素晴らしい話が、どこからやってきたのか? それは、Pヴァインレコードのちょっとエッチな辣腕プロモーターK氏の営業力によるものです。さすがKさん、頼りなるぜ、と思いながら、10/22(金)の朝、何年ぶりかの満員電車にもまれて揺れて、8時30分にJR新橋駅東口へ。ここで待ち合わせて、ゆりかもめに乗ってお台場フジテレビを目指そうという段取りです。

 ゆりかもめ駅の階段下に到着すると、すでに島本さんが来ていて、「早く来たから、そこで立ち食いソバ食べてた」と言いながら、タバコを燻らせています。既に、ステージ衣装を着込んでいるのですが、満員電車でもまれてちょっとヨレています。私はそれを予想してガーメントバッグに入れて持ってきたんですが、まぁ、ヨレてるのもペーソスかなぁ、と思っていたら、岩田さんもすっかり衣装を着込んで登場。やっぱりヨレています。「たぶん楽屋もあるし、着替えられますよ」と言ったら、「でも、荷物になるからさぁ」という返事。ああ、車で移動できるようになりたいなぁ。

 辣腕K氏は、ちょっと遅れて登場。前日、大阪で仕事があり、始発の新幹線で駆けつけてきたのですが、ちょっと酒臭い。「乗り遅れるといけないんで、一晩中呑んでました。結局、ホテルにはチェックインもしませんでした」とのこと。「ああ、やっぱ眠いですねぇ」などと言っています。大丈夫かいな、この男。

 9時過ぎにフジテレビへ到着。入館証を貰って2階へ進むと、番組進行係の女性が受け付けてくれて、楽屋へ案内されました。畳敷きの小綺麗な部屋で、ペーソス専用の個室です。正面の部屋には「SPW様」、はす向かいの部屋には「木村カエラ様」と書いてあります。木村カエラさんといえば、雑誌「SEVENTEEN」のモデルで、化粧品のCMにも出ている売れっ子じゃないですか。そうかぁ、一緒の出演なんだ、と、ちょっと得意な気持ちになりました。

 リハーサルの時間が押して、到着から2時間近く待って、やっとスタジオへ。物々しい雰囲気で、たくさんの人が忙しそうに立ち動いています。これまで何度か出演させて頂いたラジオ局は、プロデューサー1人、ディレクター1人、構成作家1人と出演者くらいで番組作りをしていて、すごくゆったりした雰囲気なのですが、TVは遙かに沢山のスタッフが関わっていて、ちょっと殺気だったような雰囲気です。ずいぶんと、女性のスタッフが多い現場でした。フロアのディレクターさんも、そのサポートをしている数人のADさんたちも、全員女性です。みんな、大きな声を出して、テキパキ、頑張っています。

「それでは、ペーソスさん、リハーサルお願いします」と声をかけられて、待合い室からスタジオへ入ると、ADさんが大声で「ペーソスさん入りました」。すると、スタジオの各所からまたまた大きな声で「よろしくお願いします」という声がかかります。ステージ上で立ち位置を決めると、ADさんが床にガムテープで印しをつけてくれます。印には「ペーソス」とマジックで手書きされています。

 演奏曲『甘えたい』の前に、CDから『男嫌い カラオケバージョン』を出して貰って私が前説、という段取りがうまく伝わっていなかったらしく、「ちょっとそのままでお待ちください」ということになったら、ADさんたちが一斉に大声で「申し訳ございません。少々お待ちください」と怒鳴りました。段取りが着くまで、何度も何度も「申し訳ございません」が繰り返されます。なんだか、怒られて立たされているような気持ちになってきました。装置の裏などにいて、進行状況が把握しにくいスタッフも大勢いるので、こういう連絡を怠ると、とたんに「どうなってんだ、バカヤロウ!」ということになるんでしょう。

 やがて「お待たせしました」という声が響いて、通して2度ほどやってみて、カメラワークや照明などが確認され、「それでは本番よろしくお願いします!」とディレクターさんが叫んだところで、やっと、この緊張感から解放されました。

 リハーサル終了から1時間ぐらい楽屋で待機して、いよいよ本番です。木村カエラさんが『happiness!!!』を歌っている間、前の楽屋の「SPW」さんと待合室で一緒になりました。SPWさんのほうが、先の出番です。ラメの付いたキラキラのスーツ上下を着たダンサーらしき女性たちに囲まれて、アフロのカツラをかぶっている長身の男。あれ、この人、見たことあるような……と思っていたら、遅れて登場したもう一人の男性を見て、やっとわかりました。若手お笑い芸人「スピードワゴン」のお二人じゃないですか。日本テレビ土曜日の「エンタの神様」によく出ていて、私、「甘いセリフ」というネタが大好きなんですよ。アフロのカツラをかぶっているのが小沢一敬さん、もう一人が井戸田潤さんで、演奏曲は井戸田さんの決めセリフをモチーフにした『あたし認めない』という曲でした。スピードワゴンさんとも一緒なんて、嬉しいなぁ。

 いよいよ本番です。英語のカッコイイMCで紹介されると、舞台下手奥の門が上下に開いて、その向こう我々が立っている、という登場シーンです。TVでご覧になっているぶんには、おわかりにならないと思いますが、あの門は、手動です。きっかけキューが出ると、係の人が一気に紐を引っ張って開けるんです。門自体も、簡易なベニヤ作りです。それが、TVに映ると、あんなに立派に見えるんだから不思議。でも、ペーソスはちっとも立派に見えません。なぜでしょうかね?

 ステージに出て行くと、スタジオ内には観覧のお客様達が数十人入っていて、本物のライブ会場のノリになっていました。さっそく、演奏開始。曲は『甘えたい』ですが、持ち時間が3分なので、ショートバージョンにアレンジしてあります。クレーンのカメラがダイナミックに動いて、サビで悶える島本さんを上から追いかけます。ステージ下のハンディカメラは、島本さんに呼応して激しく踊る、ペーソス応援団の二人に大注目! TVには映っていませんでしたが、声援は入っていましたね。ライブ盤にも声援がいっぱい収録されている浅草の和子さんと、映像作家の森崎偏陸さんでした。わざわざ来て頂いて、ありがとうございました。

 本番が終了し、これで放免……ではありません。まだ、トーク部分の収録が残っているのです。スタート予定時間は17:00すぎ。4時間ぐらい間が空いてしまいました。見に来てくださった応援団の方々とお茶したり、ショップへ行ってお気に入りの番組「はねるのトびら」グッズを買ったりしましたが、なかなか時間がつぶれません。ペーソスの二人は、「朝早かったから眠い」と言って、毛布を借りて楽屋でお昼寝です。タレントさんって、こういう拘束時間が辛いんですよね。我々なんか、近所をぶらついていても誰が寄ってくるわけでもないのでいいですが、売れっ子だと気軽に外出も出来ないし、大変だろうと思います。スピードワゴンさんたちと、お話ができたりしたら、よかったなぁ。

 収録が押しに押したらしく、トーク部分の本番開始は18:30を過ぎてからでした。先ほどのスタジオで、セットが転換されてソファーが用意され、中野美奈子アナウンサーと向かい合わせで座ります。中野さんの横に大きな台座があって、そこから龍のマペットが立ち上がっています。このマペットが番組のご意見番・リュウさんで、我々が自己紹介したとたん、「帰って貰ってくれ!」というキツイ言葉からトークがスタート。リュウさんは、いろいろなところで会話の糸口を作ってくださるのですが、そこがシロウトの悲しさ、ぜんぜん拾えないんです。せっかくリュウさんが丹念に広げてくださっているのに、それをわざわざ切るようなトークになってしまうんですね。これじゃ、ダメです。場数を踏んだら、できるようになるんでしょうか。オンエアでは、上手く編集してあって、話が弾んでいるように見えましたが、実際は、かなり冷や汗モンでした。今回は、トークが最大の反省点だったと思います。

 そんなこんなで、「お疲れ様でした」となったのは、もう19:00ぐらい。わずか数分のオンエアのために、まるまる1日をフジテレビで過ごしました。番組スタッフの方々は、その後も収録が続く予定になっていて、当初のスケジュールでは22:50終了となっていましたから、きっと翌日の1時ぐらいまでかかったんではないでしょうか。あんな緊張感の中で、十数時間、収録し続けるなんて、TVは本当に大変な仕事だと思いました。皆様、大変、お疲れ様でした。そして、ありがとうございました。

 収録後、新橋の居酒屋で、焼き鳥と生ビールで出演祝いをいたしました。どんな方々が見てくださり、また、興味を持ってくださるんでしょうか。とても楽しみです。
2004/11/30
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