?
?

©2018pathos-records

weekly

 第880回「川の柳もなくなった」 2021.12.06発行


 先月、落語家の川柳川柳師匠が亡くなりました。前号で書くつもりだったのですが、大相撲と世界卓球と、 コンテンポラリーなことを書いてしまって、一週遅れてしまいました。今回、ここに追悼いたします。 川柳とは何者か? 通好みの噺家でしたから、一般にはなじみがないと思います。 名人と謳われたわけではないし、師匠を失って一匹狼の経歴だし、 落語界で重きをなす人ではありませんでしたが、私は、大好きでした。

 古典落語至上主義の六代目三遊亭圓生の直弟子ですが、自作の歌謡落語で通を呻らせてきた人なのです。 詳しくは、ちょっとググればすぐわかる。代表作「ガーコン」も、YouTubeですぐ見つかりますので、ぜひご覧ください。 美声で歌いまくり、トランペットなども口真似し、絶品、名人芸です。必見!


 さても師は逝く12月。いよいよ出番がありますよ。12/12(日)初めてのお店、神楽坂「りぼん」に出演いたします。 既に満席のようですが、キャンセル待ちありとのこと。お店にお問い合わせくださいまして、ぜひお出かけください!

★12月12日(日)神楽坂・りぼん
★12月24日(金)下北沢・La Cana | ラ・カーニャ
★12月25日(土)四谷荒木町・秋田ぶるうす
※各詳細等はlive-infoをご覧ください。


 新宿「道楽亭」で、川柳師匠の「ガーコン」を、ほんの数メートル先に観ることが出来たのは、今では最高の思い出です。もう、二度と生で観られないんですもの。ありがとう道楽亭! 川柳師匠のエピソードで、凄いと思うもの一つ。1981年というのは米内山尚人が生まれた年に、パリへ留学していた日本人Sが、 オランダ人女性を殺して食べちゃったという猟奇的な事件が起こりました。

 このSは、心神喪失という診断で罪に問われず、 数年後に帰国。こヤツを寄席の大喜利に出そうということになり、本人もしれっとオファーを受けて、楽屋入りした。 噂の食人鬼に噺家たちは恐れをなして、遠巻きに様子を伺っていたところ、川柳師匠が楽屋入りするなり、初対面のSの肩を叩いて、 「よぉ、この食道楽!」と言ったという。凄いね、どうも。本当に人食ったヤツに、人を食ったことを言う。天才か、よっぽどのロクデナシか、 底抜けに明るい天性の芸人、そういう人だったんだろうと思います。

 川柳師匠、安らかに。




プロジェクトは成立しました!
「新宿にあるもうひとつの演芸場、道楽亭を存続させたい」道楽亭クラウドファンディング 募集終了日: 2021年10月29日


tweet  tweet



ペーソスYouTubeチャンネル
 配信予定:不定期
☆チャンネル登録&リマインダー設定よろしくお願いいたします☆



ペーソス缶バッジ(ライブ会場限定で販売)

NEW     『夫婦冷やっけぇ』 

映画『素敵なダイナマイトスキャンダル』× ペーソス コラボMV第3弾!
ペーソス『忘れないで』+スマイリーチャンネル 監督: 冨永昌敬

?