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 第850回「お直し」 2021.05.10発行


 江戸のフーゾク界では、時間延長することを「直す」と言うんですな。五代目古今亭志ん生師匠が芸術祭賞を受賞した演目 「お直し」は、女房を女郎に仕立てざるを得ない男の悲哀を描く話です。「直してもらいなよ」という声をかけて、 女房を口説く男をけん制するやるせなさが見どころ。而して、現実にも「直してもらいなよ」という声がかかり、 緊急事態宣言延長となりにけり。そりゃそうだ。誰もお籠もりしねぇんですもの。
 一月ぐらい、がっちり外出禁止にしたほうが、結果的に経済的な被害が少なくて良いんじゃないかと思うんですが。 会社や電車や公園や路傍や、集まって喋っておっては、どうにもならん。今月末、また「直してもらいなよ」ってなことになるなら、 なんの「お直し」ぞ?

 大阪で「直す」というと、片付けるという意味ですな。先代桂文枝師匠(小文枝のほうが通りが良いですが)の得意演目「口入屋」に 「お直っさん」という女性が出てきます。直す=片付けるのが仕事の女中さんを「お直し」さんと呼ぶのが古い大阪弁でございます。 上方落語らしい、エスカレートしていく奔放な話で、実に面白い!

 志ん生「お直し」も文枝(小文枝)「口入屋」も、YouTubeに名演が上がっておりますよ。 それを聞いているだけで、あっという間に一日をお籠もりのままに過ごせます。そうなさいまし、ぜひ。

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