©2005pathos-records
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第456回「股旅暮らしにトンボが一匹」2013 10.14発行
10月だというのに、気温30度を超えるとは!
私の老母が、「こんなことは初めてだ」と申しております。83歳にして、初体験。人間、幾つになっても新しいことに出会うのですなぁ。そこじゃない? ま、お天気のことはどうにもならんので、仕方がないと思います。でも、台風が来るのは、イヤだなぁ。
さて、先週やり残した、金沢ツアーの後半報告をしなければ。
9/29(日)、心の故郷・金沢の本拠地、片町「ジェラスガイ」でライブをいたしました。
ツアー全体をプロデュースして下さったこの店の中井さんが、開演前に渋い顔。「色々と重なって、事前予約が結構キャンセルになっているんですわ」とのこと。これまでに二度のライブでお世話になったミニケルズ・カフェの閉店日と重なったこと、新橋ZZ店主ダディ竹千代さん率いるバンドが白山でライブをしていること、ま、この二件は、私どもも関係があることですし、重なってしまったのは仕方がない。ところが、「今日、片町で、山本恭司さんのライブもあるんですよ」っていのは、納得の行かない説明です。山本恭司さんは、世界的なヘビーメタルバンド「バウワウ」を率いるスーパーギタリストです。ペーソスのお客様が持って行かれるなんてこと、有り得ないでしょ。「ところが、ペーソスの場合、山本さんともカブっているんですよ」とのこと。そんなワケない!
開演してみると、入りは決して悪くはない。私の表稼業の元上司が、定年退職して郷里に帰り、実家の酒店を継いでいるので、チラシなど送っておいたのです。そうしたら、高校時代の同級生を引き連れて、大挙して来てくれました。いやぁ、有り難い!
渡辺部長、ありがとうございました。
演奏中、ヘビーメタルな格好の女性が二人、遅れて入ってきたのが見えました。誰かなぁと思っていたら、終演後、「スマイリー久しぶり!」と抱きついてきたのは、ジェラスガイの店主、チャオ姐さまでした。すっかり痩せていたんで、わからなかった。「山本恭司さんとこ行っとったけど、やっぱりペーソスやと思って、抜けてきた」とのこと。もう一人の女性も、「恭司さんカッコ良かったけど、ペーソスも素敵でした。途中で抜けてきて、良かったです」とおっしゃっていました。本当にカブってたのか! 中井さん曰く「あと数人、どっち行こうか迷って山本恭司を選んだ人がおったんですよ」。凄い人とお客様の取り合いになっておりました。完敗ですが、なんだか嬉しい。
9/30(月)は、前日にダディ竹千代さんが出演していた白山「溜まりBar夕焼け」でした。
中井さんの車で運んで頂いて、近所の回転寿司で夕食をしたんですが、これが美味かった! ネタが、回っているレベルじゃないのです。さすが、加賀百万石だ! 寿司に元気を得て、ライブも気合いが入りました。
終演後、中井さんの車で金沢へ帰る際に、お客様とお店の方々と、皆さんで手を振って見送って頂きました。良いライブだったということを実感できました。また、ぜひ伺いたいと思います。
10/1(火)、中井さんに小松空港まで車で送って頂いて、飛行機で帰京。その足で、下北沢「ラ・カメラ」へ向かい、アラーキー先生定期展の余興を果たしました。新曲『心残り』を披露したところ、「なんだよ、島本は気が多いって歌じゃねぇか。一人の女を歌わなきゃダメだろ」と叱られました。ところが、島本慶は嬉しそう。「途中まで、荒木さんは、感動してウルっとなってたんだよ。その期待をまんまと裏切った。してやったりだね」と自慢げです。ま、アラーキー先生も本気で怒っていたワケじゃないし、長年の間合いで、今回は島本さんが勝った、ってことのようです。
ということで、疲れ果てましたが、充実した5日間でした。
その疲れも癒えぬ10/5(土)、股旅暮らしで、また旅です。昨年に引き続き、福島「クダラナ庄助祭り」に参加いたしました。
今回、出演者用に観光バスがチャーターされ、乗る人の人数で料金を割るってことになり、希望者が多いほど安くなるということで、これに乗りました。朝の7:45に新宿の高層ビル街集合です。早起きに弱い私は、ヨレヨレ状態で向かいました。大雨で、。バスの車中からは外が見えないくらいです。うつらうつらし続けて、首が痛くなりながら、昼過ぎに福島駅前着。私たちの出番は、19時。たっぷり時間があるので、他のバンドを見学しよう!という志はあったものの、観たのは久住昌之先生のI.M.O.だけ。昼食して、お茶して、ダラダラしていたら、あっという間に出番でした。おっさんの旅ですなぁ。
イベントは福島駅東口の7店舗で同時開催され、お客様は、発起人の一人・しりあがり寿先生イラストの「庄助さんお面」を見せると入場できるので、お面を持った人たちが町中を移動しています。私どもは、「Agato」さんというお店でトリでした。出番を終えたしりあがり先生や久住先生も来て下さって、トリにふさわしい華はありませんが、楽しく幕引きできました。来年も、ぜひ参加したい!
終演後、昨年同様、飯坂温泉の旅館で大宴会があり、そのまま一泊しました。ここの温泉は、疲労回復に良いとのこと。疲れが取れて、ぐっすり眠って、良い一日だった!
10/6(日)は、帰るだけ。バスは11時に出発なので、例の如く私だけ観光モードで、宿から歩いて15分くらいのところにある医王寺を拝観いたしました。源義経の忠臣、継信、忠信兄弟を輩出した佐藤一族の菩提寺で、松尾芭蕉さんも奥の細道の旅で立ち寄った名刹です。歴史に触れ、意義のある観光でした。宿へ帰ると、末井さんと尚人くんは二度寝しており、島本さんはぼーっとテレビを観ております。何してたのか聞くと、「起きて、浣腸して、風呂入ってた」とのこと。私がお寺に行ったことを話すと、「そんなことしてるの、スマイリーだけだよ」と、バカにしたように笑うのです。浣腸してたヤツに、歴史散歩を揶揄される筋合いはない!
その後、再びバスで首が痛くなり、せっかくの温泉効果が切れ始めた頃、サービスエリアで休憩になったんですよ。で、トイレへ行って帰ってきたら、島本さんがトンボを捕まえて戻ってきました。こんなおやぢに捕まるなんて、バカなトンボだなぁ、と思ったら、ちっとも動きません。死んでるのかも。島本さんは、それを目の前の座席の背に取り付けて、眺めています。そんなもの外へポイしてきなさい!と言うと、「人に踏まれたり、車に轢かれたりしたら、かわいそうじゃん」と、じっと見つめています。お母さんと子供の会話ですよ。面倒なので放置していたら、突然、トンボが舞い上がったのです。死んでいなかったのか。前の席の女の子たちが「大きな虫がいるぅ!」と騒いで、やっとのことで捕獲して、車外へ出しました。その光景を、複雑そうな顔で傍観する島本慶。何がしたかったんだろ、このバカおやぢ。ちなみに、調べたところノシメトンボではないかと思われます。羽の先に、黒い斑紋があったので。
ということで、疲れ果てまして前号は軽く済ませてしまいました。その分、今回はガッチリ書きました。もっと色々、エピソードはあるんですが、トンボのことを思い出したら、また疲れてきたので、またの機会に。
さて、今週17日(木)から20日(日)まで、尚人くんが音楽を担当する日本ろう者劇団の公演がございますよ。
今回は、寺山修司作「観客席」です。
詳しくはこちら→http://www.totto.or.jp/kankyakuseki2013.htmlぜひ、お運び下さい。
ペーソス次回のライブは、10/26(土)新宿「猫目」です。
小さいお店なので、ご来場の前に、お店へお問い合わせ下さい。
10/21(月)西荻窪「小料理HANA」の予定だったんですが、島本NGで、翌週の28(月)に変更いたしました。お間違えの無いように、お願い申し上げます。
トンボを眺めならが、島本慶「久しぶりだなぁ。東京じゃ、トンボなんて見ないよね」と言うんですが、そんなことないですよ。猫背で、いつも下向いて歩いているから、トンボや蝶々は目に入らなくて、「G」ばかり目撃するのです。胸を張って歩け、島本慶!
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